オシャレな人はパクチーばかりいつも食べている

パクチー食べません。コメントください。

湯豆腐

年の瀬である。

 
とはいえ、普段とそうあまり変わらない生活をしているし、そうという実感はそんなにはない。でも、時間の感覚なんて、きっとそんなものなのだろうと思う。
 
クリスマスよりお正月の方が好きだと思う。
例年、墓参りに行ったり、親戚の家に行ったりして過ごしている。ことしもきっとそんな感じで過ごすのだろうと思う。
仕事納めは済んだが、家のことでやらねばならないことがあるのでなんだかんだで毎日忙しい。
 
年越しイベントも行かなければ、どんちゃん騒ぎもしない、あっさりとした年越しになる様な気がする。
数年前くらいまでは、酩酊寸前まで飲んで年を越してひどい二日酔いで目が覚めたり、そういう正月もあったが、近年はわりかしまともに年を越している気がする。ことしもまともに年越しを過ごせるといいと思う。
 
さいきん、湯豆腐がとても美味しい。
小説に出てきたやりかたを参考にして作っているのだが、シンプルなのに奥の深い味わいで、ほんとうに飽きない。
季節柄、真夜中にひとりで静かに、熱々の湯豆腐をつつきながらお酒を飲んだりすると、ほんとうに最高の気分になれる。
 
 
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作り方
 
1.火にかけた鍋に、出汁を少し入れたゆで汁を用意する。昆布がおすすめだが、なんでもいいと思う。
 
2.小さめの湯呑みを用意して、料理酒3、醤油2くらいの比率で適量を注ぎ、かつぶしをパラパラと入れてさっとひと混ぜする。かつぶしの量は、多すぎても少なすぎても良くないので加減が難しい。
 
3.鍋の真ん中に2の湯呑みを湯呑みごと置いて、その周りにとうふを並べる。
 
4.蓋をしてコトコト、あまり強くない火でしっかり温める。蓋は少しずらしておくとカタカタいわなくて良い。
 
5.お皿に豆腐をとって、湯呑みの中のたれをかけて食べる。かつぶし自体にも味がしみていて美味なので、かつぶしごと豆腐に乗せるようなイメージで食べてるといいと思う。
 
 
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シンプルな湯豆腐なのだが、ネギも生姜も要らない。薬味大好きなわたしでも、なにも薬味を入れたくならないくらいに美味しいのだ。あと、ときどきたれをゆで汁で薄めて飲むと身体がより暖まる。
 
だし醤油だとか果汁ポン酢とかその手の調味料をむかしからよく使っていたし、うまみ、という概念にそれなりに敏感なので、醤油だけだと物足りなく感じてしまうことが多かった。
でも、このたれは、酒と醤油とかつぶしだけ。
なのにこれだけで最高に美味かったので、軽く衝撃だった。かつぶしから出汁がでるし、お酒はうまみ王みたいなもんだし、醤油は香り高いし、考えればわかるんだけれど、言われるまで思いつかなかった。料理って奥が深い。
 
その小説の中では、とうふは切らずに丸のまま土鍋に入れて、箸で崩しながら、湯呑みのなかのたれにとうふをつけて食べる、というふうになっていた。そのうちにやってみたいと思う。
 
豆腐のことを考えていて、ドジョウが入った火にかけられた他人の土鍋に、ちょっとゆでさせて、と言って冷たい豆腐をいれて、ドジョウが豆腐のなかに逃げ込んだところでドジョウごと豆腐を持って帰る児童文学を思い出した。たしか、きっちょむさん、っていうシリーズだったと思う。小学生に入ったばかりのころよく読んでいた。いまも、あるのだろうか?