オシャレな人はパクチーばかりいつも食べている

パクチー食べません。コメントください。

プールのあと自販機で買ったペーパーカップの薄いカフェオレを飲むのが好きだった

変わらないものなどない、のはわかっている、が。

 

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港区スポーツセンター、我が港区が誇る公共施設である。

ありがたいことに無料駐車場完備だったので、車の免許を取ったころくらいから通いだしたような気がする。

たまに思い立って泳ごうと思っては、足を運んでいた。

プールは25mプールと子供プール、それからジャグジー、というシンプルな構成で、特に良くも悪くもなかったが、いざ無くなってみると、懐かしくて仕方がない。

上の写真の建物はもう無くて、昨年末に、みなとパーク芝浦、なる新しい施設が完成して、港区スポーツセンターはそこに移転してしまった。

新しくなったし、綺麗になったし、それはいいのだけれど、でもなんだかいけすかない笑

先日、久しぶりに泳ごうと思って行ってみると、スポーツセンターがあったはずの場所が工事フェンスで封鎖されていて、移転の案内板があった。

移転のことは全く知らなかったので、どれどれ、と期待半分不安半分で案内されていた移転先に行ってみたら、衝撃のビフォーアフターだったのである。

 

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拾い画像でアレなのだが、旧プールはこんな感じの作りだった。

ビルの4階にあって、広々としたガラス窓越しに外の景色が見えるのが好きだった。

夕方から夜の時間帯にいくと、街の色が変わっていくのが見えたし、ビルの明かりやネオンが見えるのが好きだった。

雨が降っていると駐車場からプールまで歩く間にぬれるし、増築していた都合上、館内は迷路みたいになっていたし、コンビニも遠いし、決して素晴らしい施設ではなかったのだが、それでも、プールで泳いだあとに、休憩室にあった自販機で買ったペーパーカップの薄いカフェオレを飲むのが好きだった。

冬の雨の日だったりすると、窓の外に寒々しい灰色の空が広がっていて、そんな景色をぼんやりと眺めて、なにかを漫然と考えながら、その薄いカフェオレを飲んだりしたわけだが、そういう空間や時間が嫌いじゃなかった。

新しいみなとパークには、コンビニが入居しているし、ららぽーとかよ! というような、木材を多用したとても今どきな作り。

でも、ららぽーととかとはなんかちがう? なんなんだろう? と思ったら、三井不動産でも森ビルでもなくて、NTTファシリティーズだった。オペラシティとかは好きなんだけれどなー。

 

プールの機能自体は変わらないし、アクセスや使いやすさは格段に向上したと思う。

が、あの旧プールの、公共施設らしい寒々しい感じが、いまになって思えば、けっこう好きだった。

新しい施設には、あの薄いカフェオレが買えるペーパーカップの自販機は、無い。笑

 

綺麗になったし新しくなったし使いやすくなったし、ここは普通は文句をいうところではないのだろうけれど、でもなんだかなー、という感じがする。

せっかくプールに行ったのに、妙にショックでしばらくジャグジーでぼーっとしてしまった。

あたらしいプールは、周囲のビルからの目線を気にしているのか、窓の部分には、木の飾りのようなものが格子状に嵌められていた。

ぬくもりをとか、プライバシーをとか、そういうこの時代っぽさをすごく感じるデザイン。ちなみに、窓の向こうにせっかく東京タワーが見えるのに、その格子に遮られてしまっていた。

ほかのこの手のコンプレックス施設でも、木を多用しているところは多いけれど、なんだか違う気がした。安っぽく感じてしまう。イミテーションの木。(使っているのは天然木だと思いますが)

綺麗になって新しくなるのはいいけれど、公共施設らしいケチり方で妙に安っぽくなってる感じと、民間の雰囲気を取り入れた時代に沿った志向が、微妙にアンバランスに仕上がっているという印象だった。個人的には。

でも、建築物は全般、安っぽくなってきている気がする。と、思ったけれど、バブル期と今とでは状況はずいぶんと違うし、それを比べるのはかわいそうな話なのかもしれないが。しかし、いつも言っているが、バブル期を生きてみたかった!! パトレイバーのアニメを観たりしていても思う、バブルうらやましいなーって。笑

あと、駐車料金が無料ではなくなったのと、プールの利用料が400円から500円に値上がりしたことも、微妙に腹立たしい笑

 

晴海一帯とか、碑文谷のダイエーとか、大学の校舎とか広尾の都立図書館とか、たとえばそういうような感じの、当たり前のものとして昔から存在していた施設が、不意に建て替わったり無くなったりしていることが、これから増えていくのかもしれない。

建物というか空間というかに執着があるのか、たとえば昔の三宝カメラの建物とか、無くなってしまったバイク屋の店内とか、目黒のアトレのB館の方とか、近所にかつてあったローソンとか、身近なところでもそういうものをたまに懐かしく思い出したりする。

変わってしまうのは仕方がないことだし、必要なことだとは思うが、わかっていはいても、つい、そのままでいてほしいと身勝手に願ってしまう。

 

以下、新施設の写真。 

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すっかり夏めいた気候の日だったので、泳ぎ終わったあとに、サクレ食べた。サクレは変わらない味で美味しかったのが救い、なんだかうれしかった。
 
 
それから、5月2日、きょうは忌野清志郎の命日。